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知らないと損する?家計圧迫!いらない保険は?医療保険はやめました。

  • 保険はややこしいから分からない
  • 保険の見直しを考えている
  • 掛けている保険料が多すぎる

老後が長くなることは確実です。病気・入院・介護などに関する不安、特にお金の不安を持つ人は多いのではないでしょうか?

人生100年時代、とはいえ、自分が何歳まで健康で生きられるのか、なんて分かりません。備えておきたいという気持ちはわかります。

漠然とした、「なんとなく不安だから」、の理由ではなく、目的をもって、保険を考えてみてはいかがでしょうか?

この記事では、家計管理で重要な「固定費」の中の「医療保険」についてみていきます。

医療保険ってどんな種類があるの?

公的医療保険と民間医療保険がある

日本では、全ての国民が、公的医療保険に加入することが義務となっています。日本の社会保険(健康保険)は、手厚く設計されています

そう、すでに医療保険に入っているのです。何となく理解をしているつもりでも、高額の治療費や入院に伴う諸費用が多いと思って、民間の医療保険に加入しなければ、と考えてしまう方もいるでしょう。「国はあてにならないから、民間の保険で備えておこう」という考えも誤解があると思います。

公的医療保険は3種類

  • 被用者保険健康保険
  • 国民健康保険
  • 後期高齢者医療制度

被用者保険健康保険とは、サラリーマンなどの被用者(雇われている人)やその扶養家族を対象にした健康保険のことです。保険料は被用者の給与水準によって定められ、被用者と企業が折半して支払います。また、傷病手当金や出産手当金など様々な給付があり、病気やケガ、出産等で休業するときも、安心して療養や出産に専念できるところが大きな特徴です。

国民健康保険とは、主に自営業や農業、無職の人など企業に所属していない人が加入します。保険料は、世帯ごとに収入や資産額、世帯人数に応じて算出され、世帯主が負担します。

後期高齢者医療制度とは、75歳以上、もしくは65歳以上で障害を持つ高齢者が加入します。

私たちは、すでに国の医療保険に加入しています。この医療保険により、どんなケガや病気で入院や治療をしても、家計が破綻してしまうような大きな出費にはならないようになっています。しかも 一生涯保証が続く 。

最強!の保険は公的医療保険

大きな病気やケガをすると、莫大な医療費が必要になってくる…こう考える人は多いでしょう。

入院期間が長くなると、働けなくなる期間ものびる。

入院期間は、年齢や病気の種類によって、異なります。厚生労働省は、病気別の入院日数をまとめた「患者調査」、年齢別・病気別の医療費の数字をまとめた「医療給付実態調査」を公開しています。

表は、書籍:いらない保険~生命保険会社が知られたくない「本当の話」後藤亨・永田宏著 より引用

虚血性心疾患

年齢平均入院日数1日当たり医療費(円)1回の入院にかかる
総医療費(円)
患者負担額(円) 
40~445.8131,016759,893227,968
45~495.9136,421804,886241,466
50~545.7135,429771,943231,583
55~595.3135,071715,876214,763
60~645.6130,545731,051219,315
65~696.8126,747861,881258,564
70~745.8120,348698,018139,604
75歳以上11.969,599828,23082,823

脳梗塞

年齢 平均入院日数 1日当たり医療費(円) 1回の入院にかかる
総医療費(円)
患者負担額(円) 
40~44 33.342,1391,403,223420,967
45~49 31.240,9831,278,661383,598
50~54 40.239,6771,594,996478,499
55~59 37.638,0771,431,694429,508
60~64 45.036,8731,659,288497,786
65~69 60.135,8882,156,892647,068
70~74 61.234,2462,095,855419,171
75歳以上 112.427,1923,056,358305,636

病気によって、入院日数は異なります。白内障であれば日帰りや1日と短く、脳梗塞や精神疾患などでは長引く特徴があります。

患者(自己)負担は、1回の入院にかかる全ての医療費の3割以下の負担です。

以下の①、②の仕組みがあることで、家計が著しく傾くことを避けられます。

  1. かかった医療費の自己負担割合が3割以内ですむこと。
  2. 高額療養費制度があること。 ①で3割負担とはいえ、100万円を超えるケースもあり得ます。そんなケースに対応する制度。

医療費の自己負担割合

  • 小学校に上がる前の幼児は2割
  • それ以上の年齢は3割
  • 70~74歳は2割
  • 75歳以上は1割

私の住む自治体では、18歳以下の子どもの医療費は無料です。

高額療養費制度の効果は大きく嬉しい

高額療養費は、健康保険に組み込まれている制度です。

自己負担が3割以下ですむとはいえ、自己負担額が家計を圧迫しかねません。そんな時に使える制度が高額療養費制度です。

年収によって、限度額が決まっています

高額療養費制度は、家計に対する医療費の自己負担が過重なものとならないよう、医療機関の窓口において医
療費の自己負担を支払っていただいた後、月ごとの自己負担限度額を超える部分について、事後的に保険者から
償還払いされる制度です。

出典:https://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/dl/info02d-37.pdf

高額療養費制度について↓(厚生労働省保険局「高額療養費制度を利用される皆さまへ」

https://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/dl/info02d-37.pdf

https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken13/dl/100714a.pdf

例えば、54歳、脳梗塞。1回の入院にかかる自己負担額は478,499円(約48万円)。

この人の高額療養費の限度額は③番の、年収約370~約770万円だとすると、

  80,100+(480,000-267,000)✖1%=82,290  ですむことになります。

脳梗塞

年齢平均入院日数1日当たり医療費(円)1回の入院にかかる
総医療費(円)
患者負担額(円) 
40~4433.342,1391,403,223420,967
45~4931.240,9831,278,661383,598
50~5440.239,6771,594,996478,499
55~5937.638,0771,431,694429,508
60~6445.036,8731,659,288497,786
65~6960.135,8882,156,892647,068
70~7461.234,2462,095,855419,171
75歳以上112.427,1923,056,358305,636

あれ?自己負担が48万円でも、高額療養費制度を利用すれば、8万2千円??

この金額であれば、日々の貯蓄で何とかなるのではないでしょうか?

ただし、入院中の食費には、この制度は適応されません。また、本人や家族が個室を希望した場合の「差額ベッド代」にも適応されません。

家族が看病のために通院したり、入院に必要な生活用品などの費用は自己負担です。

高額療養費制度の注意点は、「ひと月の限度額」という「ひと月」の考え方です。

入院期間が、月をまたぐと、費用は2倍となります。例えは、12月2日に入院、25日に退院すれば、ひと月分の負担ですが、12月25日に入院、1月10日に退院となると、ふた月分の負担となります。入院のタイミングは、自分では決められませんので、理解しておくとよいでしょう。

私が解約した民間の医療保険

私が掛けていた民間の医療保険は

  • 子どもに掛けていた医療保険    → 月約5880円 7年間
  • 大人に掛けていた医療保険(夫婦) → 月約8000円 10年間
  • がん保険(夫婦)         → 月約2220円 2年間

私の住む自治体では、子どもの医療保険は無料です。必要ありません。解約しました。約7年間の支払いは合計約49万円!

私自身や夫にも医療保険を掛けていました。約10年間の支払いは合計約96万円‼がん保険は、約2年間で約5万3千円

私は、保険については、きちんとした知識がなかったので、全く必要のない医療保険に加入していました。

自分が何歳まで健康で生きられるのか、なんて分かりません。備えておきたいという気持ちはわかります。

しかし、私は、病気やケガの発生リスクの少ない若いうちは、日々の貯蓄で備えることができると判断し、全ての民間医療保険を解約しました。

現在まで、健康で過ごせているので、結果的に解約して良かったと思えています。これだけの金額を貯蓄に回すことができていたのです。今は、その分をつみたてNISAとiDeCoへの投資資金としています

「人生100年時代」と言われるようになった今、私が実際に保障が必要になるのは30年後、40年後かもしれません。その間に、医療の質や適応できる治療の変化は十分考えられます。

民間の医療保険の保障内容は、契約した時点で決まります。決まり事(約款)に書かれていない治療や手術などには対応してくれません

保険とは、そもそも、「起こる確率はとても少ないけれど、もし起こってしまえば、個人では負いきれず、生活が成り立たなくなるくくらい大変な状況になる」、場合に考えるに値するものです。

そんなめったに起きないリスクを、多くの人に分散して支え合う仕組みです。加齢による病気やケガや介護などは、発生する可能性は高いと考えるのが普通です。

私は子どもが小学校に入学する事を期に、職場を変えました。勤務時間も減ったので、その分収入が減りました。そこで、保険を見直すことにしました。

保険の仕組みの勉強を始めてからは、自分の知識のなさ(知ろうともしていなかった時期があったこと)にはずかしくてなりませんでした(泣)

約10年間、無駄に支払っていた保険料の積み上がりを見ると、入院に必要な食事、私物などの費用も十分まかなえるのです。

民間の医療保険に入らなくても手元(預貯金など)に数十万円用意しておけば、必要な医療費の支払いはできると考えます。日本人であれば、誰もが加入している公的健康保険と必要な額の預貯金があれば!!